薄氷

書き散らし場

チームゼウス推しの初心者が神域リーグで麻雀の奥深さに食らった話するから聞いてくれ

見ました? 神域リーグ。第一節。5/8の。

めっっっっちゃ面白かったですよね????

 

神域リーグって何? という方はとりあえず下記の動画をご覧ください。

(10分ごろから音入り、直後にリーグの説明が入ります)

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知ってるけど見てないわ、という方はアーカイブが無料で見られますよろしくお願いします。

全十節中の第一節が終わったばかりでド序盤ですし、第二節は5月23日ですのでまだまだ追いつけます。一緒にこの激アツコンテンツを見届けましょう。

youtu.be

 

同時接続者数3万人オーバー、日本トレンド入り、ファインプレーした選手の名前もトレンド入りするほど注目を集めた神域リーグ第一節。これを書いている人も手に汗握って応援しながらずっと涙ぐんでおり、翌朝の満員電車の中でも麻雀のことを想っておりました。

麻雀のまの字もわからぬぺーぺーが、神域リーグを通じて麻雀の奥深さに心臓タコ殴りにされた話をします。よかったら聞いていってください。

神域リーグで感じた、麻雀の新たな面白さ

私は神域リーグの主催である天開司さんのファンであり、「あの人がやってるゲームやってみたいな(視聴者参加型もあるし)」というよくあるオタク仕草をなぞる形で麻雀を始めました。

自分ではほとんど打てないのですが(雀魂では雀士1レベル)、ルールはおおむねわかり、大会の解説で出る用語やコメント欄の盛り上がりにもそこそこついていけるくらいの理解度です。

天開さんを応援していると、麻雀というゲーム・競技に触れる機会は非常に多く、ひりついた段位戦で勝手に胃をキリキリさせたり、特殊ルール麻雀の意外な展開に腹抱えて笑ったり、バーチャルインターハイ嶺上開花で涙したりと、様々な形で麻雀を見ることを楽しんでいました。麻雀が面白くてすごいゲームだということは知っていたつもりです。

ですが、神域リーグを視聴して感じた「面白さ」は、私にとって全く新しいものでした。ざっくり言うと、

これまで:麻雀って面白いなぁ、難しそうだけど、すごいゲームだなぁ。

今:えっ、麻雀おもろ!? 麻雀ってそういうことなの!? マジで!? そんなことみんなあの一瞬でやってんの!? 嘘じゃん! えっ、え~~~~麻雀おもろ……なにそれ……むっちゃおもれ~ゲームじゃん!!!!!

このぐらいの温度感の違いです。試合内容も展開も結果も大変楽しんだのですが、そうではないところで麻雀に「触れた」感覚がありました。麻雀というゲームそのものがはちゃめちゃに面白く感じたんです。

プロやそれに準ずる実力者たちの脳内が覗ける、神域リーグという場

そう思えたのは間違いなく、神域リーグが「長期のチーム戦」、「ランク制ドラフト」かつ「プロが監督」という形式を採用していたからだと思います。

私が「麻雀おもれ~~~!!!」となったのは、プロである監督やAランクの超実力者たちがその考え方をわかりやすく伝えてくれるからでした。Bランク・Cランクの選手の牌譜検討の際「中級者はこう考える、それでも悪くないが、こういうやり方もある」「初心者だと難しいけど、最低限これを押さえておくと違う」など、新たな視点がどんどん出てくるんです。

正直難易度高すぎてひよっこの私には全然わからん! 呪文だ! となることも大いにあるのですが、「プロやトップ層はここまで考慮している」というすごさはバチバチに伝わってきます。

もちろん、Vtuberでは今回の参加者でもある鴨神にゅうさんや千羽黒乃さん、プロでは多井隆晴さんなども自身のチャンネルで麻雀の解説をされています。

ただ、神域リーグではプロとトップ層が揃って同時に教えていることで「超実力者のアドバイスに違う視点から補足するプロ」という激烈ハイレベルで貴重な場面が毎秒ある(詳細はわからんけど超すげぇこと話してるのはわかる)んです。

また、プロである監督と超実力者のAランク選手が同じ考え方をしていることで、ストリーマーのトップ層のレベルの高さを改めて感じることができました。同時に、さらに一歩先の見解を述べる監督を見て「これが『プロ』か……!」と何度も感動しました。

(私が応援しているチームゼウスは特にCランクのFraさんがビギナーに近い状態だったため、Fraさんの目線で見ることでさらにそのヤバさを味わえました)

スポーツまたはFPS・格ゲーといった一般的なe-Sportsであれば、身体やキャラの動きなどで一見してある程度「強さ」がわかるでしょう。一方で、テーブルゲームの「強さ」はルールを理解していなければ感じ取りにくいのではないかと思います。

特に麻雀は、(奇しくも第一節でプロ2名が4着となったように)ある一局のみにフォーカスした場合、強い人が負ける(ラスになる)ことも大いにありえるゲームです。オーラスに大差の4着でビギナーでも、”たまたま”四暗刻単騎をアガれればその一局は勝てるという、ハチャメチャな理不尽ゲーです。これは、麻雀をやったことがある・見たことのある人ならほとんどの方がわかっているでしょう。

ですが、監督やAランク選手の途方もなく深いアドバイス、そしてそれを受けてめきめきと実力を伸ばしていくBランク・Cランクの選手たちを見ていると、麻雀の「強さ」がどんなものなのか、ほんの少しだけでも手触りを持って感じることができました。なぜ国内400万人もの人がこのゲームに取り組むのか、そこにどれだけの難しさと面白さが詰まっているのかということが、より深く理解できたように思います。

麻雀=運ゲー、だけど……。

様々あった金言の中でも、特に印象に残っているものの話をします。またチームゼウスの話をしてしまうんですが、他チーム推しの方も「ここのこれがヤバかった」というのがあればぜひ教えてください。聞きたい。

(以後、第一節試合結果及び内容のネタバレを含みます)

第一節の試合終了後、チームゼウスの面々で早速行われた牌譜検討でのシーン。

下記動画の5:01:35あたりです。

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天開さんが出場した第一試合、南4局の牌譜検討を行っています。オーラスでかつトップとは少し点差があったため、逆転トップもしくはマイナスのない2着を狙うには満貫以上の高得点の手を作る必要がありました。

天開さんの手配には中が二枚あり、他家が中を切ったためポンできる状態でしたが、彼はこれを鳴きませんでした。その判断に「(逆転しようとする)意志を感じた」と褒める鴨神さん。天開さんも同じ思考だったようで「鳴いて中ドラドラだったら(2着もトップも)ないから、いらないと思った」と述べ、Fraさんも同意していました。

ですがそこで、鈴木たろう監督がぽつりと「でもただ、」と切り出します。

「これあれなんですよ。あの、中を鳴かずにメンゼンで仕上げるのも偶然じゃないですか。中を鳴いた後にドラ持ってくるのも偶然なんですよ

「メンゼンで偶然満貫になる可能性が高いか、中鳴いた後にドラとか引いてきて満貫になる可能性が高いかという風に、結局どっちも偶然なんで、開きはじめで確定する状況ってそんなに多くないんで」

「全部偶然なんで、どの偶然が一番広い(可能性が高い)か、っていうのを考えるゲームですね」

すごい、鳥肌が立った! と感嘆するFraさん。天開さんも唸り、私も画面の前で打ち震えていました。麻雀があらゆる手段を使って確率を引き寄せるゲームであることはなんとなく理解していたつもりでした。それでも、第一線のプロから放たれる「全部偶然」という言葉にはとてつもないインパクトがありました。

この前には、Fraさんのオーラスの牌譜検討(4:20:04ごろ~)で「最終局面ではセオリーを逸脱しなければならないこともある」という話が出ており、その時点で麻雀すげ~! となっていたのですが、これを聞いてさらにその奥深さが心にドスッと刺さった感覚がありました。

ここからは私が勝手に思ったことなのですが、たろう監督は、過去の練習配信で「麻雀はポジティブな人が強い」とおっしゃっていました。その時の私は「理不尽なこともあるゲームだし、切り替えがうまいとか、前向きに捉えられるほうが確かに強そうだよね」と考えていました。

ですが「全部偶然」を踏まえると、それだけではないのかもしれない、と思ったのです。「素敵な偶然の確率をどれだけ正確に捉えその時一番マシな選択をし続けるか」というゲームにおいて、マイナスな気持ちはバイアスになります。十分可能性があるにもかかわらず「ドラは来ない気がしてしまう」と、確率の計算にバイアスがかかり、勝てる状況を逃してしまうことがあるかもしれません。

さっき当たった牌、苦手な相手、逆境、ミスしたことのある場況。判断を乱す要素は無数にあるでしょう。また、相手の手配やツモ、王牌など、操作・確認できない事象もあり、どんなに正確に確率を捉えたとしても100%にはならないこともざらにあるのではないかと思います。それでも、どんなときも冷静に、確率を等しく確率であると捉えて正確に判断する、そしてここぞという場面では薄い線にもしっかり手を伸ばしてがむしゃらになれる、それが「運ゲー」たる麻雀に勝つために必要なポジティブさなのかもしれない。たろう監督がぽつりと言った一言で、初心者の私でさえ麻雀のことを考えたくてしょうがなくなって、生意気にもそんな風に想いを馳せてしまいました。

それは神域リーグが一度の試合で終わらない戦いで、第二節までの間にも「試合を受けて麻雀について考える」期間があったからだと思います。正直に言って、今までこんなにしっかり麻雀について考えたことはありませんでした。

どんなに丁寧に確率の糸を編んでも最後にはどうしようもなく運ゲーであり、人の子が神の手に抗いながら競い合うゲーム、麻雀。そんなんおもろないわけなくない!?!? いやマジで! めっちゃおもれ~よこれ!!!

神域リーグは始まったばかり! 第二節は5/23(月) 18:00より!

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。麻雀をふんわり楽しんでいたものの、真髄からはずっと遠くにいた私が、このリーグを通じてまさに「麻雀の神域」の一端に触れることができたような気がしています。しかもまだ第一節終わったばっかりのところなんですよ。これが9月まで隔週で楽しめるの、信じられないです。最終の第十節まで、もっとたくさんの驚きや感動を味わえること間違いなしですね。

本当は末尾にチームゼウスのここが好きだよポイントを書こうと思っていたのですが、そちらはそちらで長くなりそうなので、またの機会といたします。

神域リーグ第二節は5/23 18:00より、下記リンクの「バーチャル債務者youtuber天開司」チャンネルにて開幕です。再三ですが、今ならまだ乗れます!! このビッグウェーブに!!

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